先日、いつもお世話になっているお客様に新しいパソコンをご購入いただきました。
今まで使っていたのがもういい加減に不安定になってしまい、修理には部品交換も伴うと言うことで、思い切って新しいモノを、ということでした。
でもご購入いただくに際しては条件がありました。
実はこの方は、「点字」の入力に使用しているのです。
それだけのためにパソコンを利用している、といっても過言ではありません。
今回お買い上げいただく条件とは、いつも使っている点字のソフトが新しいパソコンでも動作する、と言うものです。
点字というのは皆さんご存じの通り、目の不自由な方が指先で触って感じ取る文字のことです。
点が6つでひとつの文字を形成します。
この方は本や文献を点字ワープロに入力し、点字として印刷をするというボランティアを行っているのです。
実際に入力しているところを見せていただきましたが・・・なるほど、コレは職人芸です。
キーボードのキーを6つだけ使って、6個で構成される点字を次々に入力していくのです。
ワープロで原稿をすべて入力すると言うことですから、単純に入力するだけでも相当大変なわけです。
ボランティアで目の不自由な方々の為に大変な入力をしていらっしゃるというのは、えらいなぁと思っていたのですが、ワタシは次のように聞いてみました。
「今の技術だったら喋った言葉を文字として認識させることが出来ます。文字として認識すれば、それらを点字に置き換えていくことが出来ます。つまり喋った言葉がそのまま点字として出力されるようなソフト、もしくはそういう機器があるんじゃないでしょうか?」と。
そのくらいあるものだと思っていたのですが、そのお客様は「そんな便利なモノかあったらいいですね。」と言いつつ、「でもそんなに簡単にできちゃったら、たしかに便利かもしれないけど・・・おもしろくないでしょ」と言われてしまいました。
なるほど、これはサプライズ。
ボランティアで目の不自由な方のために寸暇を惜しんで点字入力をしているなんて、大変な作業だと思っていたのですが、実際はもっと肩の力を抜いて、楽しみとして入力しているとのことでした。
もちろん入力作業は大変な労力であり、ボランティアで行われている方々のことはワタシも尊敬しています。ただ、本人達はそんなに義務感で行っているわけではないと言うこと。
なるほど、そうじゃなきゃ続かないのかも知れないな、と思ったわけです。
そういえばワタシもこのブログ、別に義務感で書いているわけではなく、まさに徒然なるままに、です。
そうでなきゃ面白くないですよね。
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