笛吹きケトル

以前カミさんが「ケトルを買ってきたんだ」と言いました。

ケトル?

ワタシ、最初それがなんなのかわかりませんでした。

「ほら、これ」といってワタシの目の前に出されたのは、何とヤカン。

ああ、なるほど。

言われてみれば、ヤカンのことを「ケトル」っていいますね。

でも「ヤカン」で良いじゃない・・・などとぶつくさ言っていたワタシ。

そのカミさんが買ってきた「ケトル」とやらは、ワタシが知っている「ヤカン」ではありませんでした。

ワタシが知っているヤカンというのは、冬の寒い日、ストーブの上にお湯をなみなみとたたえてチンチンいっている、アレです。

あれはやっぱり「ケトル」ではなく、「ヤカン」という表記が望ましいな、と。

ところがこの「ケトル」は、何ともまぁ、見た目からしてオシャレさんでした。

何と表現したらよいのでしょうか。

オシャレな部屋にある観葉植物に水をあげるときに使うじょうろ、とでもいえばいいでしょうか。

水が出るところもオシャレに細くなっているので、焙煎したコーヒーをゆっくりと出すには良いのかも知れません。

しかしワタシはコーヒーをじっくり入れるよりも、カップラーメンを作ることの方が多いのです。

ですから沸いたお湯が一気にドバッと出た方がありがたいんですよね。

さらにいただけないのは、そのオシャレなケトルは、お湯が沸いても「ぴーっ」て言わないんです。

今時そんなものがあるのかと思いましたが、コレがもう不便で不便で・・・。


で、ワタシ。

ああ、普通のヤカンが欲しいな、と。

お湯が沸いたら「ぴーっ」っいう音の出るヤツが欲しいな、と。

ずっと思っていました。

ウチのキッチンやカーテンなどは、オレンジ色のモノが多いのです。

コレは単純にカミさんがオレンジが好きだから。

だから、と言うわけではありませんが、ワタシもどうせヤカンを買うなら「普通の形」で「ぴーっ」となって、「オレンジ」がいいなぁと思っていました。

でもオレンジのヤカンなんて、そうそう無いんですよ。


そんな「オレンジのヤカン」を諦めかけたとき、テレビでニトリのCMが流れました。

ニトリが新生活応援キャンペーンで、布団やら食器やら、新生活に役立ちそうな物を一斉に売り出す、というCMでした。

そんなCMの中、一瞬だけ「ヤカン」がうつりました。

しかも「オレンジ」です。

これは・・・。


今日はお休みだったワタシ。

わざわざ今日のスケジュールを割いて、1人ニトリまで行ってきました。

何と、本当にオレンジのヤカンが売っていました。

しかも「ぴーっ」ていう穴が開いています。

製品名は「笛吹きケトル」。

なるほど。「ぴーっ」というのは「笛吹き」って言うんだ。

今日もひとつお利口さんになってしまった。


買って帰って。

カミさんも「オレンジのケトル」には満足してくれたようで。

良かった良かった。


それはそうと、ワタシはヤカンを探していたはずのワタシなのに、ついつい「ケトル」を買ってしまった。

ごめんね、「ヤカン」・・・。

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